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第8講 関係詞とは

関係詞とは

関係詞には主に2つの役割があります。

2つの文をつなぐ役割
接続詞のようにはたらき、前の文は「主節」、後ろの文は「関係詞節」と呼ばれます。
名詞(先行詞)を修飾する役割

関係詞は関係代名詞・関係形容詞・関係副詞とさらに3つに分けることができます。
次に、関係詞を使った2つの文のつなぎ方について紹介します。
以下の例文を見てみましょう。

・This is the pen.(これはペンです。)
・I bought it yesterday.(私はそれを昨日買いました。)

この2つの文を1つの文に直すときに使われるのが関係詞です。
その手順としては
①2つの文に同じものを指す語句を見つける(主節中の語句を先行詞という)
②その中の関係詞節中の語句を関係詞に直す
③関係詞を主節の後ろに移動する
この3つのプロセスが大切です。

上の文を1文に直すとしたら、
1 「the pen = it」という同じものを指す語句を見つける
2 itを関係詞(ここでは関係代名詞)のthat [which]に直す
3 関係詞that [which]を主節の後ろに移動する

⇛ This is the pen that [which] I bought yesterday.

「これは私が昨日買ったペンです。」

このようになります。
関係詞が2つの文を1つにまとめ、主節の先行詞(the pen)を修飾しています。
ここでは関係代名詞を説明しましたが、関係副詞にも関係形容詞にも同じ役割があります。
関係詞の役割と2つの文を1つにまとめる手順はどの関係詞にも共通しますので、ここで暗記しましょう。

 

関係代名詞

ここでは関係代名詞について紹介します。
最も頻出の関係詞ですので、1つ1つ丁寧に理解するようにしてください。

関係代名詞とは、関係詞の中で名詞の代わりをするものをいいます。関係代名詞についておさえるべきポイントは「先行詞によって使える関係代名詞が変わること」です

関係代名詞は、原則として先行詞が人であればwho[that]を、人以外であればwhich[that]を使います。例えば、

1.I have a friend who lives in France.
私にはフランスに住んでいる友人がいる。
2.The ball which you have is blue.
君が持っているボールは青だ。

このように使われます。先行詞はそれぞれ人(= a friend)、人以外(= ball)であり、それぞれに応じた関係代名詞が使われています。また名詞の代わりをしていることも見て取れると思います。

関係形容詞

次に関係形容詞についてです。
関係形容詞は他の関係詞とは少し違ったはたらきがあるのでそれらも踏まえて理解しましょう。

関係形容詞とは接続詞+形容詞の役割を持つ関係詞をいいます。

関係形容詞には whatwhich の2つしかなく、文中での使用もそう多くないです。

まずは関係形容詞のwhatについてです。基本的に「what +名詞」でしか使われません。whatの次に名詞が来るのは見慣れないと思いますが、そのときに抱く違和感を頼りに関係形容詞だと見抜きましょう。「関係形容詞のwhat+名詞A」で「…する全ての名詞A」と訳します。具体的には

I gave him what help I could.「私は与えられるだけの援助を彼にした。」

このように使われます。ここでは関係形容詞のwhatが「与えられる全ての援助」という一つのまとまった意味を作っています。

次に関係形容詞のwhichについてです。こちらは非制限用法でしか使われません。ちなみに非制限用法については後ほど紹介します。
関係形容詞のwhichは「〜〜+カンマ(,)+which+名詞A」の形で、「〜〜、そしてその名詞Aを(は/が)」と訳します。

The friends wore the same trousers, which clothing looked all expensive. (私の友達は同じズボンを履いていたが、その服はどれも高そうだった。)

このように使われます。

関係形容詞は文章中で見つけることはあまりありません。ですが、文法問題ではしばしば見かけます。深い知識は要らないのでサクッと暗記してしまいましょう。

 

関係副詞

関係副詞は、接続詞+副詞のはたらきをする関係詞です。上で紹介した関係詞の文と文のつなげ方が理解できていれば、関係副詞の勉強も恐るるに足らずです。

関係副詞にはwhen/ where/ why/ how の4つがあります。それぞれ、時/場所/理由/手段を表すときに使います。たとえば、

1. This is the school. (これは学校です。)
2. My brother went there(= to the school).(私の兄はそこに通っていました。)

この2つの文をつなぐとき、同じものを指しているthe school と there (= to the school)のイコール関係を見つけます。次に、学校が「場所」なので、thereを表す関係副詞whereに直します。最後にwhereを主節の後ろに持ってきます。

⇛This is the school where my brother went.(これは私の兄が通っていた学校です。)

このようにつなぐことができます。関係詞のところで紹介した手順と全く変わりませんね。手順通りに1文にまとめれば関係副詞の理解で困ることはまずないでしょう。
ちなみに "to the school"が一つの副詞として扱われるので、"went to there"と置き換えないように注意してください。

また、関係副詞には、関係代名詞にはない用法が2つあります。1つは関係代名詞を使った文に書き換えができることです。thereの中にto the school が隠れていることから、これを先行詞として捉える発想です。すると
⇛This is the school where my mother went.
=This is the school which my mother went to.
=This is the school to which my mother went.
関係副詞が「前置詞+名詞」を含むときはこのように書き換えることができます。関係詞や関係代名詞で勉強した内容を応用するつもりで関係副詞を理解すると非常にスッキリ整理できると思います。

関係副詞には以下のものがあります。

when→先行詞は時
where→先行詞は場所
why→先行詞はreason
how→先行詞は手段