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補語とはどんなもの?
主語(S)・述語(V)・目的語(O)ときて、残りは補語(C)だけです。ただし補語は少し分かりにくいかもしれません。というより必要はないかもしれません。それよりも例文を丸暗記している方がよっぽど問題が解けます(暗記例文に入れておきました)。ここでは簡単に説明しますが、軽く読み流してください。
ex. | He is. × 「彼はです」 |
彼は一体何者なんでしょうか?当然これだけではさっぱり分かりません。内容が完成していないので、これだけで文が終わってはダメですね。この後ろに、例えば a student(名詞) や kind(形容詞) がくれば 、「彼は学生なんだ」「彼は親切な人なんだ」と分かります。
ex. | He is a student. ○ 「彼は学生です」 He is kind. ○ 「彼は親切です」 |
これで文の内容が完成し、ピリオドで終われます。このa studentやkindが、漠然としている主語(=He)の説明を詳しく補ってくれる語なので、補語(C)と呼ばれています。補語には2種類あって、主語(=名詞)の内容を補う場合と、目的語(=もちろん名詞)の内容を補う場合があります。名詞の内容を補足するので、補語になれる品詞は名詞と形容詞だけです。下に例文をあげましたが、補語の部分を指で隠すと文の意味が完成していないことを確認してみてください。
ex. | My dream is to travel all over the world.(Sの補語 → S V C) 「私の夢は 世界中を旅行すること です」 to不定詞の名詞的用法 The news made us happy. (Oの補語 → S V O C) 「そのニュースは 私たちを 幸せに した」 made「~を・・させる」 |
補語(C) = 名詞・形容詞
補語(C)= 主語と目的語の説明を補う語 |
目的語と補語の区別の仕方は?
補語をやると、目的語とごちゃごちゃになってしまう人がいます。ここで簡単に区別の仕方を説明します。ただしこの区別はそんなに重要な内容ではありません(大事なのは、目的語をちゃんと見つけられることの方です)。下の例文で、2つがどう違うのかを見てみましょう。
ex. | He is kind. (He = kind) 補語は主語の補足説明なので主語と=関係がなりたつHe likes her. (He ≠ her) 目的語は行為の対象となる相手なので主語と=関係にならない |
目的語と補語の区別の仕方 =関係が成り立つもの ⇒ 補 語 (補説を加えているので) =関係が成り立たないもの ⇒ 目的語 (行為の対象にあたる他のものなので) |
このように説明を補う語(ここでは主語の補説)との関係を見て、=関係がなりたつかどうかで区別できます。補語を含む文は2つあるので、それぞれどこと=関係になっているのかを確認しておきましょう。
主格補語と目的格補語 第1文型. S V. 第2文型. S V C. 第3文型. S V O. 第4文型. S V O O. 第5文型. S V O C. |
第2文型 (主格補語) The question was easy.第5文型 (目的格補語) I found the question easy. |
これで5文型の形の説明は全て終わりました。長かったですね。でもこの内容は、これ以降全ての単元の基礎になります。しっかりおさえてから進みましょう。内容の理解もそうですが、暗記例文も次の単元に進む前にできる限り覚えてください。その方が絶対分かるようになりますよ。最後に5文型を判別するためのヒントになる内容を一つやりましょう。
【演習】(1)~(5)は下線部の目的語/補語を判別し、(6)~(10) はSVOCに下線を引きなさい。(下にヒントがあります)
(1) | He broke the vase yesterday. | |
(2) | You look tired. | |
(3) | You must keep your room clean. | |
(4) | He showed me a picture. | |
(5) | What did you do last Monday? | |
(6) | Write your name on the paper. | |
(7) | I found the book easy.(find「~を見つける、~を・・と気づく」) | |
(8) | I found the book easily. | |
(9) | I found the interesting book. | |
(10) | I found the book interesting. |
ヒント
これ以降では問題によってヒントをつけてあります。見る前に自分なりに解いてみましょう。その後でヒントを確認して、もう一度解き直してみると効果大です。
(5) | |
(6) | |
(7) | |
(8) |
不要な修飾語句2つをいえますか?
文は「主文+修飾語句」の2つに分かれています。入試問題の長文などは、この修飾語句が長いために文が複雑に見えるだけなのです。つまり5文型の判別(=文の大事な部分を見つける作業)ができるようになれば、長文ももっと簡単に見えるように(あえて解けるとはいわない)なります。ここではその不要な修飾語句を紹介しておきましょう。
ex. | 次の各文を和訳し下線部の品詞を答えなさい。
(1) Whose is the book on the floor? ( 句) |
(1)は「床の上の本は誰のですか」となり、「本(名詞)」を詳しく修飾しているので、on the floor全体で形容詞の仕事をしています。形容詞句。
(2)は「床の上に本を置くな」となり、「置くな(動詞)」を修飾しているので、on the floor全体で副詞の仕事をしています。副詞句。同じ形をしているのにと思ったかもしれませんが、文中では使われ方によって品詞が変わるのです(thatも2種類の仕事をしていましたね)。
前置詞は必ず後ろに名詞を伴います。このかたまりを前置詞句と呼びますが、この前置詞句の品詞は必ず形容詞か副詞の仕事をし、文中では必ず修飾語句の仕事になります。英文を見れば分かりますが、前置詞句は文章の半分近くを占めています。これが不要な修飾語句のまず一つです。
そしてもう一つが(3)の時を表す語です。名詞として使われることもありますが、「昨日偶然にあった」のように、副詞の仕事をしている時の方が多いので、最初はそう思っていてください。前に紹介した~lyの語とあわせて、これが 二つ目の不要な修飾語句です。
不要な修飾語句 1. 前置詞句の品詞 = 形容詞か副詞 つまり脇役です 2. 時を表す語と~lyの語 = 副詞 つまり脇役です (時を表す副詞 = tomorrow/this morning/last week/then/in 2004 etc) |
英文で中心となる部分を考える時は、まずこの二種類の不要な修飾語句を削ってから考えるようにします。
【演習】次の各文に下線を引いてSVOCを書き込み、第何文型か答えなさい。
(1) | Accidentaly I saw the man in question yesterday. | |
(2) | Many hotels and apartments in the Europe and America omitted the number 13. | |
(3) | 私は彼に今度の会議に出席できないことを伝えていなかった。[英作] |
ヒント
(1) | |
(2) | |
(3) |