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不定詞の品詞と訳し方は?
不定詞・動名詞・分詞(=現在分詞/過去分詞)の3つをまとめて"準"動詞と呼びます。準動詞は動詞の形を含んでいますが、文中では名詞や形容詞や副詞としてお仕事をしているため、 もう動詞とは見なされません。つまり動詞もどきですね。
不定詞の品詞と訳し方
不定詞 = to + 動詞の原形 不定詞 |
ex | - My wish is to go abroad.「私の願いは海外に行くことです」 [名詞的用法]として使われ補語(C)のお仕事をしている- I have no money to buy clothes.「洋服を買う(ための)お金もない」 [形容詞的用法]として使われmoney(名詞)を修飾する形容詞のお仕事をしている- She went there to see him off.「彼女は彼を見送るために(見送りに)そこへ行きました」 [副詞的用法]として使われwent(Vi)「行った」を修飾する副詞のお仕事をしている |
~的用法というのは、結局英文の中でそのto不定詞がどの用法で使われているかということなのです。名詞的用法ならば文の主役(S/O/C)、形容詞・副詞的用法ならば文の脇役(修飾語句)になります。3用法のどの用法か判別するには、基本的には訳から、慣れてくればパターンですぐ分かるようになると思います。準動詞の中でも特に不定詞は最重要の単元で、長文読解などでも皆さんの壁になってきます。気合を入れて、理解と暗記と両面を完璧にしておきましょう。実はこのページも気合が入っているので、赤が多くなってしまいました。。
【演習】次の各文を和訳しなさい。また下線部の用法が 名詞・形容詞・副詞的用法の内のどれか答えなさい。
(1) | She wants to know your name. |
(2) | He went to Germany /to study law. スラッシュ/はヒントとして入れてあります |
(3) | They have no house /to live in. |
(4) | I want something hot /to drink. |
(5) | Bill was not a man /to do such a thing.(such a thing「そんなこと」) |
(6) | His only fault is to talk too much.(fault「欠点」) |
【演習】 [ ]内の指示に従って答えなさい。
(1) | 彼は彼女に会うことを忘れていた。 | [英作] |
(2) | 京都には見る(ための)名所がたくさんある。 There[many/in/Kyoto/to/are/sights/see]. |
[語順整序] |
ヒント
(1) |
(2) |
副詞的用法の訳し方は?
副詞的用法はさらに詳しく用法が分かれますが、この用法はあまり問われません。例文で確認する程度でも十分です。それぞれの訳し方を覚えていなくても、適切なところをスラッシュで区切ることで訳せるので、 そういうクセをつけましょう。[結果]の用法は見かける例文が決まっているので参考までにのせておきます。
不定詞の副詞的用法
副詞的用法: |
ex. | [目的]:「~するために」 I must get up early/to catch the bus. 「早起きしなければいけない / そのバスに間に合う」 「そのバスに間に合うように早起きしなければいけない」[原因]:「~して」(形容詞を修飾) I'm glad/to see you again. 「嬉しい / また君に会えた」 「また君にあえて嬉しいよ」[理由・判断の根拠]:「~するとは」 He must be a fool/to say such things. 「彼はばかに違いない / そんなことを言う」 「そんなことを言うなんて彼はばかに違いない」[結果]:「その結果~」 She lived up/to be 90. 「彼女は生きた / 90歳です」 「彼女は90歳まで生きた」 |
副詞的用法[結果]の参照例文
ex. | He worked hard /only to fail. 「彼は一生懸命働いた / 失敗しただけだった」 「彼は一生懸命働いたが失敗した」The rumor turned up /to be true. 「その噂は判明した / 本当だった」 「その噂は本当だと分かった(判明した)」He awoke /to find himself famous. 「彼は目を覚ました / 自分が有名だと分かった」 「目が覚めると彼は有名人になっていた」 |
cf. | I was moved /to tears. (このtoは前置詞ですが同じような用法があります) 「私は感動した / 涙」 「感動して涙が出た」 |
【演習】次の各文の適切な箇所にスラッシュ入れ、 例にならって和訳しなさい。
ex | I am very glad / to hear of your success. 私はとても嬉しい / あなたの成功を聞く⇒あなたの成功を聞いて(=to hear) 「あなたの成功を聞いてとても嬉しいです」 |
(1) | Michael is easy to deceive.(deceive「だます」) |
(2) | Large houses are expensive to live in. |
(3) | The news of the earthquake was painful to listen to. (painful「痛ましい」:~fulは形容詞形の語尾) |
(4) | Ann put on her coat not to catch cold.(catch cold「風邪を引く」) |
(5) | I am sorry to hear that your mother is sick in bed.(I am sorry「残念だ」) |
(6) | She must be pleased to know his success. |
(7) | What a fool you are to have expected her to help you! (expect「期待する」) |
(8) | I told him not to do it by himself.(by oneself「一人で」) |
スラッシュを入れるところは?
読み下し・直読直解・スラッシュリーディングなどと呼ばれている読み方があります。これは英文を読む時に、適切なフレーズ単位をスラッシュ(/)で区切って文の意味と構造を理解しながら、戻り読みをせずに文頭から読み下していく読み方です。戻らないので当然早くなるし、なにより自然と英語的な思考回路になっていく効果があります。適切な箇所とは?それは文型や前置詞句の単位ということですね。1講座、大丈夫ですか?
ex. | I'm sorry but I have little time to talk with you. ↓ スラッシュで分けてそのまま訳していきます ↓ I'm sorry / but I have little time / to talk with you / about the matter. 悪いけど/ほとんど時間がないんだ/きみと話をする/その件について ↓ 和訳を一文にまとめずにこのままどんどん読み進めます |
スラッシュの箇所 - 接続詞の前 I'm sorry / but I have little time - SVOCのかたまり I have little time / to talk with you - 不定詞句や前置詞句 / to talk with you / about the matter など |